十二指腸にカルチノイド(NET)が見つかりました。

カルチノイド発見から治療までの体験をブログに記録します。

医師からの手術の説明

前回のブログから間が空いてしまいましたが、医師の先生からの手術説明について書いてみたいと思います。

 

先ず、明日の手術は、EMR(内視鏡的粘膜切除術)というやりかたで行うそうです。

 

この手術の合併症として考えられるのは、十二指腸の壁に穴が開く穿孔と、出血だそうです。

出血はいろいろ対応できるそうですが、穿孔になると内視鏡では対応が難しく、開腹手術になる可能性があると聞かされました。

数はとても少ないそうですが、十二指腸の壁(筋肉)が弱い高齢者で、そのような症例も実際にあったそうです。(私の年だとまあ大丈夫でしょうと言われました。)

 

開腹手術の場合は、十二指腸はとても薄くて弱く、単に穴をふさぐのは難しいため、周りの組織を結構摘出し、消化器系の管をつなげあわせる対応が必要になることもあるそうです。

あくまで可能性の低い最悪ケースの説明をしていただいているのはわかりますが、このような話を聞くと、頭では大丈夫とわかっていながら少し心配になってきます。

 

ただ、穿孔のリスクが大きいので、慎重に手術を進めることも聞かされました。

 

EMRは、腫瘍の下にある、軟膜下層と呼ばれる層(粘膜下層の下は傷つけてはいけない一番外側の筋肉)に生理食塩水を注入して、腫瘍がある部分をポッコリ隆起させ、その隆起した部分を腫瘍ごと切り取るという手術だそうです。

説明では、筋肉を傷つけず、腫瘍の下の粘膜下層にしっかり生理食塩水を注入するため、粘膜下層に色のついた液を入れて、色のついた粘膜下層の部分を確認しながら慎重に進めるということでした。粘膜下層はスポンジのようになっていて、そのような色付けができるそうです。

もっとも、危うさがあれば、組織生検だけしたり、中止もありうるということでした。

あと、このような手術はやはり医師の経験・技量がとても重要らしいので、その点では安心してくださいと言われました。さすがK病院!!

 

手術時間は約30分で、手術中は麻酔をかけるので意識は無いそうです。

 

次回書きますが、手術は人間ドックの内視鏡検査くらいの負担感でした。

というか、麻酔で意識がなかったので、内視鏡がのどに入っていく辛さがない分、内視鏡検査より楽でした。

人間ドックでもこの麻酔使ってほしいな・・。(^^;)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

入院

来週の月曜日は入院日です。
手術後は一ヶ月間お酒禁止になるので、今週末は大好きなワインを堪能します。(^^)

ところで、K病院の先生と、事務の方から、それぞれ電話がありました。
先生からは、入院後、術前の説明をしますという連絡で、事務の方からは、入院に必要な書類と当日のスケジュールの説明でした。

最近の病院は丁寧というか、親切ですね。


そして、入院の日になりました。

指定された時間までにK病室に到着し、受付を済ませて、病室にはいります。

病室に、看護士さんが挨拶にきてくれました。

事前に書いた沢山の同意書を渡します。

レンタルをお願いした入院着はあとから持ってきてくれるそうです。

病室に入ってからしばらくは同意書や身の回りの準備でバタバタしましたが、すぐに暇になります。

お昼の食事をとったあとは、なにもすることがなくなりました。(^_^;)


夜、先生から明日の手術の説明があります。

それまではテレビでも見て時間をつぶします。。


先生の説明は次回書きたいと思いますが、手術のリスクをしっかり説明してくれました。
内視鏡手術なので簡単に考えていましたが、やはり手術は手術。

あまり楽観的に考えないほうがいいかもです。。

検査結果

K病院で術前検査を受けて数日後、検査結果を聞きにK病院にやってきました。

カルチノイドの状態が一番の関心事ですが、CTの検査で他に悪いところが見つかっていないかも気になっています。

私は、タバコは吸いませんが、酒は人並み以上にたしなむほうなので、いい機会なので悪いところがあるのであればちゃんと見つけておきたい、という気持ちがありました。

毎年の人間ドックでは、被曝のリスクが気持ち悪いので、CTまではやらないですからね。

K病院の受付を済ませ、先生から呼ばれるのを待ちます。

私の名前が呼ばれました。

診察室に入ると、前回の権威の先生ではなく、若い先生でした。

そして検査の結果ですが、問題は確認できなかった、ということでした。

うん?

どういうこと??


話を聞くと、腫瘍が小さいためか、前回の術前検査でははっきりと確認できなかったそうです。
先生からは、難しい場所だし、転移のリスクも低いので、もうしばらく様子をみて、ある程度大きくなってから手術することもできるが、という提案がありました。

ただ、経過観察する理由はないのでは?と言うと、

"まぁ、そうですね。早い手術がご希望でしたら、予定通り行いましょう。"

と、先生から言われたので、

即、お願いします!とこたえました。

腫瘍は消えるものではないので、早く体からとってしまいたいです。


因みに、CTの検査ですが、甲状腺に良性のポリープが見つかっただけで、問題はなかったそうです。

無事術前検査が終わり、あとは手術の日を待つだけです。

術前検査

K病院での術前検査の日になりました。


CT検査と、S病院で行った超音波検査付きの内視鏡検査を再度行う予定です。

 

先ずはCT検査です。

これは、転移がないかの検査で、検査対象は、喉から腰のあたりまでです。

 

事前に造影剤をつかう同意書をもらったので、今日は造影剤をつかったCT検査になるようです。

CTの検査ルームに入る前に、検査着に着替えます。

 

いよいよCT検査です。

 

検査ルームに入ると、先ず看護師さんから、静脈に造影剤の点滴をうちますね、という説明がありました。

注射ではなく点滴なんですね。

 

看護師さんが点滴の針を刺します。

 

・・・。

 

うん?

場所がなかなか定まらないようです。

 

看護師さんから、

 

”すみません、やり直します・・。”

 

という申し訳なさそうなお言葉。

 

私は血管が細いほうなので、看護師さん泣かせなんですよね。

 

看護師さん、気にしないでください。

 

次の点滴の針は無事血管に入ったようです。

 

検査の先生から、

 

”じゃあ、造影剤入れますね。”

 

と言われ、造影剤が入ります。

 

えっ?えっ????

 

急に、全身、体中が熱くなります。

 

なにこれ??

 

プチパニックです。

 

先生から、

 

”体、熱くなりました?”

 

と聞かれます。

 

熱くなったと伝えます。

 

”じゃあ、造影剤がちゃんと入ったということですね。”

 

造影剤を入れる前に、熱くなるって教えてよ・・。

ビックリするって・・。

 

CT検査が無事終わり、次は内視鏡検査です。

 

内視鏡はS病院で何度か経験しているので、造影剤の時のようなサプライズは無いと思います。


S病院と違うのは、喉の麻酔でした。


S病院では、ポンプボトルに入った喉の麻酔を、看護師さんが喉の奥に、ピュッ、ピュッとかけてくれますが、  K病院では、小さな紙コップに入った喉の麻酔を自分で飲み、喉の奥で3分キープし、3分後に飲み込みます。


あとの流れはS病院と同じでした。


内視鏡の検査が無事済み、会計を済ませてK病院をでます。


数日後、検査結果を聞きに、またK病院に来る予定です。



     

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

K病院で診察

今日はK病院で診察です。

 

事前にネットでK病院の内視鏡EMRとESDの実績を調べてみましたが、かなりの実績を有しているということがわかりました。

さすが、S病院の先生が薦めただけのことはあります。

(EMRとESDについては、そのうち、ブログ上で書きたいと思います。)

 

特に、ここのY先生は、この分野の権威としてとても有名な方のようです。

 

(今のところ、病院名や先生名をイニシャルで表現していますが、わかる人にはわかるのでは??)

 

K病院に着きました。

 

受付に、郵送で送られてきた予約票と紹介状、保険証を渡し、呼ばれるまで受付の待合席で待ちます。

 

しばらくして、名前が呼ばれました。

 

出来たてのK病院の診察券が渡され、今日のこれからの検査と診察の説明がありました。

 

(検査?今日は診察だけじゃないんだ・・。)

 

検査ですが、血圧、採血、心電図、X線撮影の順に進みます。

 

検査が一通り終り、次はいよいよ診察です。

 

診察してくれる科で受け付けを済まし、先生から呼ばれるまで待合席で待ちます。

実績と評判のせいか、待合室にはたくさんの人がいて、診察は遅れているようです。

 

予定の時間より、1時間以上遅れそうな感じです・・。

 

まあ、仕方ないので、ここで呼ばれるまで待つしかないですね。

 

待っている間、いろんなこと、特にネガティブなことを考えてしまいます。

 

内視鏡で手術ができないといわれたら、やっぱり開腹手術かな・・。

 

入院期間が長引いたら、仕事の調整、できるかな・・。

 

とにかく不安になります。。

 

そして、私の名前が呼ばれました。

 

診察室に入ると、先生から、

 

”お待たせしてしまい本当にすいません。”

 

との一言。

 

今日私を診察してくれる先生は、権威で有名なY先生でした。

 

権威の先生は、偉い感じのイメージがありますが、この先生は、柔らかな話し方でとても紳士的な印象です。

 

先生からは、カルチノイドの説明、治療方法の丁寧な説明がありました。

(これだけ丁寧だと、確かに診察は遅れてしまうな・・。まあ、患者にとってはありがたいことですが。)

 

先ずカルチノイドですが、私のカルチノイドはまだ小さいので、1年位放置していても大丈夫だそうです。

カルチノイドは、1cmをこえると、転移の危険性が高まるそうです。

 

肝心の治療ですが、内視鏡EMRで対応できるということでした。

 

S病院では、腫瘍の場所が悪く、手術が難しいといわれていたので、正直、拍子抜けです。

 

先生に、S病院で手術が難しいと言われたことを伝え、念のため、本当に大丈夫か確認します。

 

先生からは、

 

”難しい場所ではありますが、内視鏡手術はできますよ。EMRになると思います。もちろん、CTや内視鏡でカルチノイドの状態をしっかり確認し判断しないといけないですがね。”

 

と、心強い説明がありました。

 

S病院では、内視鏡で手術できたとしても、EMRでは困難なので、ESDなると思うといわれていたので驚きでした。

 

そして、先生から、この病院で治療を希望するかどうかの質問がありました。

 

内視鏡で手術できるのはありがたいので、即、お願いしますと答えます。

 

また、できるだけ早く手術をしたいと希望を言います。

 

悪性腫瘍をそのまま放置し、経過観察する理由はないですからね。

 

先生と手術日の確認をし、手術日が決まりました。

事前に、CTと内視鏡の術前検査が必要なので、こちらの予約も別途入れます。

 

入院は4~5日なので、夏季休暇中に対応できそうです。

 

診察は終了し、先生に、よろしくお願いしますと伝え診察室を出ます。

 

内視鏡で手術ができることになり、ほっとしました。

 

その後、手術の手続きを済ませ、帰路につきます。

 

それにしても、治療方法1つとっても、病院や医師によって言うことが全然違うということがわかりとても勉強になりました。

 

 

次は術前検査です。

 

とりあえず、手術日が決まり少し気持ちに余裕ができました。

 

今年2回目の内視鏡検査

今日はS病院で、超音波検査機能がついた内視鏡の検査です。

 

仕事は午前中お休みをいただきました。 

 

超音波検査では、内視鏡の目視だけではわからない、カルチノイドがどこまで深く浸潤しているか調べ、今後どのような治療をすべきか知るのが目的です。

 

ただ、超音波検査機能付きの内視鏡は、通常の内視鏡よりすこし太いそうなので、苦しい検査にならないか、そこだけが心配です。

 

S病院で受付を済ませ、内視鏡検査室に向かいます。

 

内視鏡検査室につくと、看護師さんから、検査着に着替えるよう言われ、ロッカーで着替えます。

 

待合スペースで待っていると、看護師さんから呼ばれ、

 

”点滴をしますので、ここにお座りください”

 

と言われます。

 

人間ドックと違い、注射ではなく、点滴で鎮静剤を入れるようです。

(太い内視鏡だから、鎮静剤の量も多いのかな??)

 

点滴をはじめてから暫くして、違う看護師さんがやってきました。

 

”のどの麻酔をしますので、口を開けてください。今から、歯医者さんで使う麻酔をのどに入れますので、飲み込まないでそのままにしてください。”

 

と言われ、スプレーのようなもので、のどの奥にゼリー状の薬を入れてくれました。

 

 

2~3分後、看護師さんから、飲み込んでいいですよと言われ、麻酔ゼリーを飲み込みます。

 

検査室に通され、いよいよ検査です。

 

内視鏡をのどに入れていきますが、今回は点滴をしているせい(?)か、人間ドックより大変ということはありません。

 

暫くして、無事、検査は終わったようです。

 

 検査後、しばらく休み、医師の先生との面談です。

 

先生の口から、

 

”思った通り、腫瘍自体は小さいんですけど・・。”

 

とちょっと歯切れのよくない言い方。

 

”十二指腸は薄くて手術が難しい臓器なんですが、今回の腫瘍は出来ている場所がちょっと・・、手術が難しいですね・・。”

(え??、手術できないってこと??)

 

”場所が良ければ、内視鏡で、MSRか、ESDできるんですが・・。この場所はかなり難易度が高いんですね。今、この手術を安全に行える医師がこの病院にはいないんですよ。うちだけでなく、多くのところで、開腹手術と言われると思いますね。”

内視鏡がダメ?これは予想していなかった・・。)

 

先生に、内視鏡手術を行える病院があるか質問します。

 

先生からは、

 ”K病院であれば、権威の先生もいて、手術数も多いですし、できるかもしれないです。”

 

言われます。

 

S病院も大病院ですが、K病院は都内にある、日本を代表する大病院の1つです。

 

 開腹でなく、内視鏡で手術できるのであれば、仕事のこともあるので、ぜひ内視鏡で治したいです。

 

先生に、K病院への紹介状を書いてもらうことはできるか聞いてみます。

 

先生からは、

 

 ”わかりました。では紹介状を書きますね。あと、K病院を予約するのは大変だと思うので、予約もこちらでとりましょう。”

 

と言っていただきます。

(予約?そこまでやってくれるのは予想外・・。)

 

S病院には、他病院と連携してくれるチームがあり、そこで予約を取ってもらえるそうです。

 

あと、保険のこともあるので、診断書を書いてもらえるか確認します。

 

それについては、書類課でお願いしてくださいと言われました。

 

先生との面談が終わりました。

 

K病院か・・・。ちょっと家から遠いけど・・。

 

まあ、都内だからまだいいか・・。

 

そんなことを思いながら、K病院の予約をしてくれる窓口に行き、希望の日時を伝えます。

 

予約できたかどうかの結果は、電話で教えてくれるそうです。

(当日中に、S病院から予約がとれたという電話がありました。数日後、郵送で、紹介状や予約関連の書類も送られてきました。)

 

その後、文書課に向かい、窓口で生命保険会からもらった書類を渡し、診断書の記述をお願いします。

 

こちらは2週間くらいで、自宅に郵送で到着するようです。

 

 

次の診察はK病院です。

 

K病院でも内視鏡ダメって言われたら・・。

 

だんだん不安になってきました。(^^;)

 

 

カルチノイドと生命保険

カルチノイド(NET)をネットで調べていると、がん保険の話題がよくでてきます。

 

多くのがん保険では、上皮内にできた悪性腫瘍(上皮内新生物)か、上皮の下まで浸潤した悪性腫瘍(悪性新生物)かで、保険金の支払い内容が異なってくるのですが、カルチノイドは上皮内にとどまる悪性腫瘍ではないので、後者の悪性新生物の扱いになるようです。

 

上皮内新生物か悪性新生物かの違いは、がん保険ではとても大きく、悪性新生物は数百万円の保険金の支払いを受けられる場合がある一方、上皮内新生物については、特別な特約をつけて数十万円の支払、という場合が多いそうです。

 

わたしが契約している生命保険を確認すると、がん保険の特約はついており、ネットで見た通り、上皮内ではない悪性新生物が対象でした。

そして驚いたことに、悪性新生物と診断された場合、今後、月々の生命保険料の払い込みは、ずっと免除になるようです。

(マジか・・。)

 

ただ、ネットをみていると、カルチノイドは良性の腫瘍だからがん保険対象外だったという情報を書いている人もいました。。

 

もしカルチノイドが保険金支払いの対象であれば、今後治療を受けるうえで、金銭的にかなりありがたいので、早速保険会社のコールセンターに電話します。

 

コールセンター電話をすると、音声案内で電話した目的はなにかの質問があり、その後、オペレータさんにつながりました。

 

オペレータさんからは、先ず、保険の契約番号を聞かれ、登録している契約情報で本人確認をされます。

 

私からは、単刀直入に、カルチノイドがガン保険の対象になるかどうか聞きます。

 

”少々お待ちください、担当のものに代わります。”

 

と言われ、しばらく待ちます。

 

(専用の担当者がいるんだ・・。)

 

そして、担当の方に電話がつながり、再度、カルチノイドががん保険の対象になるかどうかの質問をします。

 

担当の方からは、

 

”カルチノイドは保険金支払いの対象になります。ただ、当社所定の書式に医師の診断結果を記入していただく必要がありますので、書類を送付させていただきます。”

 

と言われ、書類の送付をお願いし電話をきりました。

 

どうやら、カルチノイドは悪性新生物という扱いになっているようです。

 

ネットを見るまで、生命保険の対象になるのはまったく想像していなかったので、とても不思議な感じです。

 

妻に、

 

”〇百万円の保険金が支払われ今後保険金の支払いが免除されるかも?”

 

ということを伝えると、そんなに悪い病気なの?とかなり驚いていました。

 

確かに、保険金の内容を聞くと、すごく悪い病気になった感じがします。。

 

 

数日後、書類が生命保険会社から郵送で到着しました。

 

次回のS病院の検査の時に、先生に診断結果を記入してもらおうと思います。